ありもの画像その①初代「馬鹿列車タイトル画像」 特に意味なし。東横線を走る懐かしの9000系 |
毎年日本民鉄協会が調査している通勤電車のマナーについて、ちょっと前に最新の調査結果が公表された。2019年度の「駅と電車の迷惑行為」でワースト1に輝いた(?)のは「座席の座り方」だった。実はこの「座席の座り方」が1位になったのは10年ぶりだそうだ。昨年は「荷物の持ち方」で一昨年までは9年連続で「車内での騒々しい会話・はしゃぎ回り」だったとのことだ。ちなみに「車内の騒々しい会話」などこの後も続くであろう「コロナの時代」にはもってのほかであろう。
個々の迷惑行為についてはここではおいておくとして、再び迷惑行為として再認識されることになった座席の座り方を、実際の車両のシートごとに問題点を検証してみよう。なおここで問題にするのはロングシート を中心とした通勤電車についてだ。
ではいってみよう。(ドリフ調)
<「定員着座」ほぼ不可能〜昭和生まれの問題児・東京メトロ7000系の場合>
座り方の問題のうち、よくあるのが隣同士の間隔を開けてしまうことで発生する着座定員の減少だ。その多くはロングシート の一人当たりの占有幅の設定と分かりやすさに起因している。その点で車歴40年近い7000系は問題点の宝庫だ。有りもの画像 その② 副都心線との乗り入れを前に、東横線旧渋谷駅に顔を出した7000系 |
最も問題の多い7000系の7人がけ座席 すでに背もたれには6人分の「跡」がある 座面は中央で分割されているが、背もたれ側のシートは分割されていない |
この車両の車端部以外のドア間にあるロングシートの定員は7名だ。だが見ての通り、シートが横幅の中心で分割されているため、本来中央に座るべき乗客がこの隙間を嫌ってしまうので、どう頑張っても次の写真のような座り方になってしまう。
両端から席が埋まり、3人目がこのように座ると・・・ |
次の乗客はこのように座るので結果的に事実上6人しか座れなくなるという仕組み |
しかしこの工夫もほぼ功を奏していない。なぜならそもそもの長手方向の長さが7人がけとしては一人当たりの幅が足りていないのである。7000系の場合一人当たりのシート幅は430mmだが同じ路線を走る東京メトロ10000系は460mm、東急5000系系列は450mmとゆとりを持たせている。これらの車両は1人分の幅で座面に凹凸をつけてある上、スタンションポールによって3・4人、または2・3・2人の区切りをわかりやすくしていることもあり、終日ほぼ間違いなく定員着座が実現している。
こちらは東急5000系と同じ設計の横浜高速鉄道Y500系のロングシート 緩やかな凹凸とスタンションポールがミソ |
ということで、このところ在宅勤務のおかげであまりこのシート問題に煩わされることもない状況だが、当面はこの「座席シリーズ」で茶を濁すことにする。おかげさまで「ステイホーム」とやらで時間はたっぷりあるので、このあとはライ・クーダーのAcross the borderlineでも聴きながら記事の更新を続けるとするか。。。(続く)